新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐため、在宅勤務や時差出勤を行う企業が常態化してきているのは昨今の報道でご存知のことだと思います。
テレワークで必須なのは「安定したインターネット環境」です。
本記事では在宅勤務でのビデオ会議等に必要なデータ通信量の目安とおすすめのインターネット環境について解説していきます。
結論
ビデオチャットには10Mbps程度のアップロード速度が必要でそれらを満たせるポケット型WiFiは限られる
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- 個人契約|WiMAX+5Gであれば屋内でも安定した速度でのテレワークが可能
法人向けWiFiルーターで最もおすすめのサービス
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問題となるアップロード速度についても10Mbps程度は確保できる見込みとなっています。
個人で契約するのであればおすすめは新しくなった「WiMAX+5G」です。
使用出来る帯域が増えたことで従来のWiMAX2+と比較すると格段に使いやすくなり、通信速度もテレワークに耐えうる速度に改善しました。
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この記事の執筆者
河村亮介(カワムラリョウスケ)
GreenEchoes Studio代表
通信系サービスの比較を専門に自社メディアの運営のほか複数メディアでの執筆監修も担当しています。利用者のニーズに沿ったサービス提案が得意です。最近ではWEBライターの必須アイテムでもあるキーボードの専門家としても活動中。
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【お知らせ】2022年7月1日の改正電気事業通信法施行に伴い、掲載サービスの料金プランが大きく変更されている場合があります。随時修正を行なっておりますが、最新のプランについては公式サイトをご参照くださいますようお願いいたします。
テレワークでかかる通信量の目安と平均値
恐らくビデオ会議アプリで最も有名なのは「Zoom」でしょう。
下記にビデオ会議アプリで必要とされる回線速度とデータ通信量をまとめます。
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サービス名 | 必要速度 (下り/上り) | データ消費量 (1時間あたり) | 通信量目安 (4時間/日使用) |
---|
Zoom | 1.8Mbps / 1.8Mbps※ | 約0.8GB/h | 約3.2GB |
Skype | 8Mbps / 512kbps | 約3.6GB/h | 約14.4GB |
Microsoft Teams | 2Mbps/1Mbps | 約0.9GB/h | 約3.6GB |
※Web会議システムzoomの公式サイトによると、1対1のビデオチャットを行う場合、受信発信共に1.8Mbpsの速度が必要とされています。グループでのビデオチャットの際には受信の場合2.5Mbps(上り/下り共に)、発信の場合3.0Mbps(上り下り共に)の速度が必要とされています。
各ビデオチャットアプリの詳細な通信量については下記項目を展開してご覧ください。
レンタルWiFiルーターにおいてはアップロード速度が低速のものも多いため、しっかりと上り速度中央値について把握した上でサービスを選びましょう。
Zoomについての詳細
zoomの通信量
引用:Zoom公式
最近のテレワークで注目を集めることになった複数人のビデオチャット・WEB会議を可能にするサービス「ZOOM」
残念ながら、公式サイトに詳細なパケット通信量については記載がありません。
通信速度から計算した数値については下記をご参照ください。
必要な通信速度については下記の通りです。
zoomで多人数会議を行いたいケースがほとんどとなるため、この場合、「ギャラリービュー」の通信要件をあてはめます。
この数値から計算すると1.5Mbps(0.23MB/s)×3600秒(60分)=828MB/h
ということになり、おおよそ1時間に830MB消費する計算になります。
ギャラリービューを用いない場合も考慮して、目安としては1時間に500MB~850MB程度と考えていただけらた幸いです。
またグループチャットの場合では
- 2.5Mbps(0.31MB/s)×3600秒(60分)=1116MB/h
- 3.0Mbps(0.38MB/s)×3600秒(60分)=1368MB/h
となります。
zoomに関しては、複数人の使用でも最適化されるため複数人でビデオチャットをした場合でも必要な通信速度およびパケット通信量に変化はないようです。
Zoomで使用される帯域幅は、参加者のネットワークに基づいて最高のエクスペリエンスが得られるよう最適化されます。帯域幅は自動的に3GまたはWiFiに応じて調整されます。 引用:zoom
他のサービスに比べると多人数のグループミーティングでも通信量が少なくて済むのが魅力です。
基本的な機能については、「パーソナルミーティング」プランで可能、無料で利用することが出来ますが
- 参加者は100人まで
- 1対1であれば無制限にミーティング可能
- グループミーティングは1回40分まで
となっています。「100人の参加者までホスト可能」という意味はZoomアカウントを持っている人が100人まで招待できますよ
ということです。
ホストとは?
よくZoomをみていると「ホスト」という言葉が出てきます。
このホストとは「主催者」という意味です。
Zoomでは、オンラインビデオチャットをしたい人すべてがZoomアカウントを持っている必要はありません。
Zoomアカウントを持っている主催者=ホストが招待する=ミーティングルームのURLを送信することでチャットが可能になります。
無料・有料プランによる機能の違いについて
1対1のオンラインミーティングでは、時間制限なくやり取りが出来るため、基本の無料プランで問題ありません。
しかし、無料プランではグループミーティングが40分に制限されているため、例えば大人数での会社内の会議や、生徒を対象としたオンラインビデオチャットでは、40分ごとに再接続する必要があります。
これではやはり再度接続する手間がかかります。
プロプラン以上の「有料プラン」にすることで、グループミーティングの時間の制限が解除となります。
また、同時接続人数もプランに応じて多くなり、会議を主催できるホスト権限をもつユーザーアカウントも多くなります。
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| 基本 (無料) | プロ (2,200円(税込)/月) | ビジネス (29,700円(税込)/月) 2,970円(税込)/1ホスト/10台~ | エンタープライズ (297,000円(税込)/月) 2,970円(税込)/1ホスト/100台~ |
同時参加者 | 100人 | 100人 | 300人 | 500人~ |
1対1ミーティング | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
グループミーティング | 40分まで | 24時間まで | 24時間まで | 24時間まで |
多人数オプション(500人まで) | なし | 9,570円(税込)/月 | 10,340円(税込)/月 | 10,340円(税込)/月 |
多人数オプション(1000人まで) | なし | 15,510円(税込)/月 | 16,280円(税込)/月 | 16,280円(税込)/月 |
これ以外にも、有料プランになると各種オプション機能が利用可能です。
参考:ZOOM料金プランについて
Skypeについての詳細
Skypeを利用するのに必要な速度は100kbps以上
ビデオ通話サービスで最も有名なSkypeの公式サイトによると
通話の種類 | 最低ダウンロード /アップロード速度 | 推奨ダウンロード /アップロード速度 |
---|
通話 | 30kbps / 30kbps | 100kbps / 100kbps |
ビデオ通話/ 画面共有 | 128kbps / 128kbps | 300kbps / 300kbps |
ビデオ通話 (高品質) | 400kbps / 400kbps | 500kbps / 500kbps |
ビデオ通話 (HD) | 1.2Mbps / 1.2Mbps | 1.5Mbps / 1.5Mbps |
グループ ビデオ通話 (3 人) | 512kbps / 128kbps | 2Mbps / 512kbps |
グループ ビデオ通話 (5 人) | 2Mbps / 128kbps | 4Mbps / 512kbps |
グループ ビデオ通話 (7 人以上) | 4Mbps / 128kbps | 8Mbps / 512kbps |
引用:Skypeヘルプ
通話必要な推奨速度は100kbps、ビデオ通話に必要な推奨速度は300kbpsとなっています。
WiMAXで通信制限がかかった状態でも通話はできます。
他人数でのビデオ通話となると8Mbps程度の速度が必要となってくるため、速度制限がかかった状態ではやり取り自体が難しいでしょう。
Skypeは全体的にオンラインチャットではパケット通信料を消費しやすい傾向にあります。
スカイプでウェブ会議をしたときにかかるパケット通信量
上記表を参考に仮にグループビデオ通話を7人以上で行ったとします。
推奨速度は8Mbpsです。1Mbps=125KB/秒=0.125MB/秒
となります。
8Mbpsでは1秒間に1MBの通信量という計算になります。
仮に60分の会議だった場合、単純計算で1MB(秒)×60分(3600秒)=3600MB=3.6GB
となります。
たった60分の会議で4GB近いパケットを消費してしまいます。
月に何度会議をするかは会社によって異なりますが、短期間でのパケット通信料に上限があるWiMAXでは、ビデオ通話に用いるには少し不利でしょう。
仮にテレワークを導入した企業がWiMAXを使ってWEB会議を行った場合、程度によりますが通信制限がかかってしまう場合も考えららます。
Microsoft Teamsについての詳細
Microsoft Teamsの必要通信速度
Microsoft Teamsの必要通信速度は下記の通りです。
帯域(上/下) | シナリオ |
30 kbps | ピアツーピアの音声通話 |
130 kbps | ピアツーピア音声通話と画面共有 |
500 kbps | ビデオ: 30 fps 360 p の呼び出しのピア ツー ピア品質 |
1.2 Mbps | 30 fpsでHD 720 pの解像度でのピアツーピアHD品質ビデオ通話 |
1.5 Mbps | 30 fpsでHD 1080 pの解像度でのピアツーピアHD品質ビデオ通話 |
500 kbps/1Mbps | グループビデオ通話 |
1Mbps/2Mbps | HD グループビデオ通話 (1080 p の画面で 540 p のビデオ) |
引用:Microsoft Teams
このように概ねZoomやSkypeとほぼ同じ必要条件となっています。
IP電話を使うのもパケット通信料がかかる
企業側からスマートフォンなどを貸与している企業であれば、通話料金については問題ありませんが、そうでない場合は個人のスマートフォンで会社や取引先とのやりとりを行う必要があります。
必ずしも個人のスマートフォンの契約プランが通話し放題になっているわけではありません。
そうした時に便利なのが「IP電話サービス」です。
しかし、これを使う場合にもやはりパケット通信量が発生してしまいます。
グリーンウェーブス
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携帯電話料金プランを選ぶ際に気になることは「月にどれくらいのパケットが使えるか」ということに加えて「通話オプションが充実しているかどうか」という点です。
在宅勤務テレワークで必要なWi-Fiの通信速度の目安は?
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サービス名 | 推奨速度 (下り/上り) |
---|
Zoom | 6Mbps / 6Mbps |
Skype | 16Mbps / 4Mbps |
Microsoft Teams | 4Mbps / 2Mbps |
人気のZoomであれば1対1の場合、理論上はアップロード速度/ダウンロード速度ともに2Mbps程度あれば問題なくビデオチャットが可能です。
グループチャットの場合では上り/下り速度はともに3Mbps以上が必須でしょう。
しかし、筆者の実体験上では上記理論値ではやはりタイムラグが多く生じました。
よって、安心できる通信速度はZOOMの場合、グループチャットが安定できることを想定して上り/下り速度ともに6Mbps以上を推奨します。
SKYPEの場合は上り=2Mbps以上/下り=16Mbps以上、Teamsの場合は上り4Mbps以上/下り2Mbps以上を推奨します。
テレワーク可能なWiFiルーターでおすすめできるのは限られる
このようにテレワークをするとなるとやはりデータ通信量が非常に多くかかってしまいます。
急場しのぎでお使いのスマートフォンのテザリング機能を使っている方も多いと思いますが、やはりすぐにパケット上限が来てしまうことでしょう。
一方で光回線はパケット上限がないものが多いですが、工事が必要ということもあり、時間がかかってしまいます。
早急にテレワーク環境を作る第一選択肢としては工事不要なWiFiルーターとなります。
一方でWiFiルーターに関しては上り速度が遅いものが多くすべてのサービスをおすすめすることはできません。
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個人契約に関しては新しくなった「WiMAX+5G」がおすすめです。
安定して上り10Mbps程度で屋内でも快適に通信ができるようになりました。
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光回線と比較してもWiMAXなら安心感が大きい
| WiMAX+5G | 光回線 |
通信障害 | ◎ 強い | ◎ 強い |
月額料金相場 | ◎ 4,268円(税込)〜 ※無制限プランの場合 | △ 3,850円(税込)~6,600円(税込) |
通信速度 | △ 実測最大下り100Mbps程度※非5Gエリア | ◎ 実測最大500Mbps程度 |
パケット上限 | △ 3日/15GB ※18時ー2時の間のみ速度制限 | ◎ どれだけ使ってもOK |
可搬性の有無(持ち運べるか) | ◎ どこでも使える | △ 家の中だけ |
工事の有無 | ◎ 工事不要で引っ越しも楽 | △ 必要 |
光回線と比べるとやはり回線速度は劣りますが、WiMAX+5GであればモバイルWIFIルーターで低速となりやすい上り速度も安定して10Mbps以上は出ることがほとんどです。
在宅勤務でWiMAX(ポケット型WiFi)をテレワークで使ったら遅いという口コミが多い理由
それは旧サービスの「WiMAX2+」を利用しているためです。
WiMAX2+ではテレワークは非常に困難です。
そもそも屋内でつながりにくいBand41という電波を用いているため、通信速度が遅くなりやすいです。
詳細についてはこちらで解説しています。
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また最近流行ってきている「クラウドSIM」と呼ばれる仕組みを用いたポケット型WiFiもアップロード速度が低速のものが多く、筆者がテレワークに耐えうる速度を調査した結果、その対象はごく僅かなサービスでした。
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まとめ
以上、在宅勤務で必要なパケット通信量の目安について解説してきました。
やはりテレワークには回線速度が必須となってきます。
ビジネスタイムであればパケット無制限となる点を踏まえると、やはりおすすめは新しくなった「WiMAX+5G」です。
法人契約の場合は下記記事をご覧ください。
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