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X社マルチUSIM(F)カード供給停止か?感染症蔓延によるトラフィック増大の影響で

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2020年7月18日追記

株式会社グッドラックが運営する「どんなときもwifi」に対する行政指導について、グッドラックから再発防止措置策の報告がありました。

https://greenwaves.jp/wifi/goodluck-gyouseishidou-houkoku/

どんなときもwifi通信障害コンテンツ一覧

管理人コラムです。

ついにパンドラの箱が開いてしまったのでしょうか…?

X社マルチUSIM(F)カードと言えば、モナSIMやNomadSIM、神SIM・フジシムなどに提供されているX社のデータSIMカードです。

他にも3月20日に提供終了となったネクストモバイルの使い放題プラン、ギガゴリWiFi(20GB/30GB/50GB超プラン)などのレンタルWiFiルーターサービスにも提供されています。

このX社のデータSIMの供給が停止しているのではないかという情報がついにとある公式サイトの「通信障害についての説明」ページに掲載されてしまいました。

それによる今後の影響について考えていきます。

5月31日追記

モナWiFiを始め、同SIMカードを使用した大容量データSIMレンタルサービスが停止となり、6月から既存のデータSIMについても容量変更がされる事態となりました。

https://greenwaves.jp/wifi/softbank-sim-doukou/

https://greenwaves.jp/wifi/donna-henkin-start/

【お知らせ】2022年7月1日の改正電気事業通信法施行に伴い、掲載サービスの料金プランが大きく変更されている場合があります。随時修正を行なっておりますが、最新のプランについては公式サイトをご参照くださいますようお願いいたします。


 

X社のデータSIM供給停止の情報元はどんなときもwifi

X社のデータSIM供給が停止している可能性があるという情報は、2月21日から現在に至るまでいまだに通信障害が復旧していないどんなときもwifi(株式会社グッド・ラック,福井県)の通信障害についての説明ページにありました。

平素より、どんなときもWiFiをご利用いただき誠にありがとうございます。
この度の通信障害によりご利用者様には、多大なるご迷惑とご不便をおかけしており誠に申し訳御座いません。

本日、弊社が回線提供を受けている、パートナー会社より下記のような回答がございました。
①一部のキャリアからのSIMカードの提供がストップしており、SIMの増強に遅延が生じている。
②SIMカードを動かす為の設備の製造および発送が停止、遅延している。

①については、キャリア全体のデータトラフィック(通信量)の増加が想定されます。
②については、新型コロナウィルスの混乱による影響となります。

上記2点の理由により、ご利用者様への十分なデータ量の確保ができていない状況です。
現在発生している障害については、これらの理由によりSIMカード不足が引き起こした容量不足が原因ということが判明しました。
この状況を受けて現在も随時、SIMカードの追加は行っておりますが、完全復旧の見通しが立っておりません。

最大限、データ量の確保に努めて参りましたがこのような事態となってしまい、誠に申し訳ございません。
引き続き、早期解消に向けSIMカードの調達を行い安定したサービス供給を行えるレベルのデータ量確保に努めてまいります。

引用:どんなときもwifi

注目すべきは①です。

キャリア全体のデータトラフィック(通信量)の増大により、一部キャリアからのSIMカードの供給がストップしている

という点です。

ちょっとこの辺はややこしいのですが、クラウドSIMというサービスはuCloudlink社が提供しており、国内販売代理店契約という形で、代理店がuCloudlink社からデータを購入している形となっています。

クラウドSIM関係図

参考:【仕組みを解説】クラウドSIMとは?uCloudlink社と販売代理店の関係も解説

「弊社が回線提供を受けている、パートナー会社」とはuCloudlink社のことだと思われます。

追記:各社へのヒアリングでどうやらパートナー会社とは、国内販売代理店の元締めのようです。

uCloudlink社に関しては、技術の提供をしているのみで国内のローカル通信に関しては関与していないとの返答を頂きました。

ここがX社との契約を担っているわけですが、どうやらここで「SIMカードを提供してくれない」という問題が生じた可能性があります。

キャリア全体のデータ通信量が増大しているのはコロナウィルスによる在宅勤務の影響

GMOインターネットグループ株式会社はじめとするIT企業が、今回のコロナウィルスによる感染拡大を受けて、リモートワーク(テレワーク)を導入しました。

https://greenwaves.jp/wifi/telework/

こちらでも紹介していますが、自宅にインターネット環境がない職員に対しては、モバイルWiFiルーターを貸与してインターネット環境を作ることになります。

まずここで、通常よりも多くのモバイルデータ通信が生まれます。

さらに外出自粛の影響で、多くの人が自宅で過ごすため、動画などの通信量の多いコンテンツを見るようになっていることが予想されます。

固定回線を引いていないユーザーも最近では多くいるとのことで、そういったユーザーはモバイルWiFiルーターもしくはテザリングを使用していると考えられます。

最近では「パケット無制限」を謳うレンタルWiFiルーターサービスも多く出てきていますが、トラフィックが増大した結果、パンクするという事態に陥りました。

https://greenwaves.jp/wifi/donnnatokimo-reason/

恐らく通信量の増大は新型コロナウィルスによる社会と人々の生活の変化が大きく影響していると考えれます。

https://greenwaves.jp/wifi/youtube-sd480p/

「一部キャリア」がX社と考える根拠

当サイトで紹介している「パケット無制限」を謳うwifiルーターの多くは「クラウドSIM」もしくは「X社回線」を使用しています。

参考:パケット無制限ポケット型WiFiモバイルルーターを比較!総費用・月額料金おすすめランキング(2020年3月版)

クラウドSIMというと「マルチキャリア対応」を謳っていますが、実際には9割近くはX社回線にしか繋がりません。

データSIM界隈では、X社回線を使ったものがほとんどで、これに使われているのが、マルチUSIM(F)カードです。

このデータSIMの特徴は、通常のX社のSIMカードと違って端末の識別番号(IMEI)と紐づけされておらず、どの端末でも使用できるという点です。

このように、極端に他サービスに回線を積極的に貸与しているのがX社です。

このX社生回線を貸与しているサービスが続々と終了してきています。

ネクストモバイルで提供されていた「使い放題プラン」が3月20日で新規受付を終了しました。

それ以外にも、G-Call100GB使い放題でも新規受付を終了しており、フジワイファイでも一部プランの申込み停止措置をとっています。

平素は、FUJI Wifiをご利用いただきましてありがとうございます。

現在、新型コロナウイルスの各所への影響により、在庫の確保が困難なため、一部プランのお申込みを一時停止させていただくこととなりました。
※現在、お申込み受付け中のプランにつきましても、在庫状況により、お申込みの受付を一時停止とさせていただく場合がございます。

再開時期は未定となりますが、在庫確保が出来次第、順次再開させていただく予定でございます。

ご不便ご迷惑をおかけいたしますが、
何卒、ご理解ご了承の程よろしくお願い申し上げます。

引用:フジワイファイ

また、これ以前にもWiMAX2+プランの受付も終了していることから、それ以外のプランと考えるとX社回線を使用しているもの、クラウドSIMを使用している(≒X社回線)しかないため、この「一部プラン」というのはX社回線ということになります。

さらには、どこよりもWiFiでは契約件数を絞って募集をかける形に切り替わっています。

このようにX社回線を使ったサービスが続々と終了してきたり、敢えて契約数を絞ってきていることからも、X社のSIMカードの供給が止まってきているのでは…と考えれます。

au回線=WiMAXにも影響が出てくる可能性がある

何もコロナウィルスによるデータ通信量の増大はX社回線だけではありません。

UQコミュニケーションズ株式会社が提供している「WiMAX2+」も他人ごとではないでしょう。

確かに3日で10GB までという制限付きですが、契約者が増えてきているのであれば、トラフィックの制限をかける可能性は十分にあるでしょう。

今後、データSIM/クラウドSIM/WiFiルーター関連に与える影響は…?

X社SIMカードの供給が止まると何が起こるのでしょう。

どんなときもwifiのようなクラウドSIMWiFiルーターサービスの多くは同様にX社回線で通信する場合がほとんどですので、十分なデータ容量を確保していないサービスからパンクが始まると考えられます。

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トラフィックの抑制による影響はまだ少ない

新規受付を終了するというのはトラフィックの増大を抑えるための第一段階でしょう。

まずは契約件数を増やさないことがトラフィックの増大を防ぐことになります。

続いて検討されるのは、既存ユーザーの速度制限です。

通信速度を制限してしまえば、やり取りできるデータ総量が減るため、トラフィックの増大を防ぐことになります。

ただし、これを始めてしまうとX社回線を使ったサービス利用者から、販売代理店(X社回線でパケット無制限を提供しているサービス)にクレームが多数寄せられてしまいことでしょう。

回線を持っているX社と契約しているわけでなく、そのサービス事業社と契約しているわけなので、クレームの矛先は間違っていません。

しかし、クレームを入れたところで大本のX社回線自体に制限がかかっているためどうしようもありません。

流石にX社側もそこまでしてしまうと、販売代理店の信頼を失うことになりかねませんので、まだ現時点ではそこまで過激な対策は取らないでしょう…たぶん。

まだ新規申し込みを止めている段階なので、サービス事業者が抱えている在庫分のX社SIMカードに関してはまだ契約が可能です。

在庫限りで終了するサービスも多くなりそう…

どこよりもWiFiのように潤沢に在庫があるメーカーはとりあえずは新規申し込みが可能です。

しかし、在庫の少ないサービスから終了すると考えると…申し込みは3月の在庫のあるうちにした方が良いのかもしれません。

それでもやはりどうなるか分かりませんので、WiFiルーターのレンタルやデータSIMのレンタルを検討している方は縛り期間がないものを契約して様子を見た方がいいかもしれません。

最近ではWiMAXへの原点回帰も進んできています。

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GreenWaves著者情報

河村 亮介のアバター 河村 亮介 GreenWaves責任者/事業代表

スマートフォンの乗り換え案内と通信費用節約の専門家です。キャリア・格安スマホに関する知識をはじめ、モバイルWi-Fiルーターや固定回線など通信関連全般に精通しています。専門知識を活かし、UQ WiMAX公式メディアへの寄稿など、様々な媒体で回線系記事の執筆・監修を手がけます。WEBサイト運営事業GreenEchoes Studio代表。プロフィールは一番左のリンクマークからご覧頂けます。