修正情報
2024年4月22日時点でのUQ WiMAXの料金プランについて、旧プランからは以下の点が変更されています。
変更点 | 詳細 |
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WiMAX +5Gはじめる割 →WiMAX +5G割へ名称変更 | 割引期間が契約開始当月から13ヶ月目までへ変更 割引金額は▲682円(税込)/月 ※2023年5月31日をもって「WiMAX +5Gはじめる割」は終了しました。 |
申し込み時期による違約金金額の変更 | 2022年4月1日以降に【ギガ放題プラス ホームルータープラン/ギガ放題プラス モバイルルータープラン】を契約した方については契約期間の定めはなく、違約金は発生しません。 2022年3月31日までに契約された方については、公式サイトをご参照ください。 |
WiMAXの速度制限について疑問をお持ちでしょうか?
現在、WiMAXには下記の2種類が存在しています。
- WiMAX2+(ワイマックスツープラス)|既存サービス
- WiMAX+5G(ワイマックスプラスファイブジー)|2021年4月8日からスタートした新サービス
WiMAX2+もその後継サービスとなるWiMAX+5Gも「月間データ通信量が制限なしで使える」としている一方で「直近3日間での合計パケット通信量が一定以上超過すると翌日18時から26時までおおむね1Mbps程度に制限される」というデメリットがありました。
しかし、WiMAX+5Gに関しては2022年2月1日より3日間の合計パケット通信量超過による通信速度制限を撤廃し、月間・短期間共に「パケット無制限のうような感覚で利用できるサービス」に生まれ変わりました。
WiMAX2+「ギガ放題」|3日で10GB超過すると速度制限
WiMAX+5「ギガ放題プラス」|3日で15GB超過すると速度制限
→一定期間内に大量のデータ通信を行なった場合の混雑時間帯に制限に変更(2022年2月1日から)
その一方で、既存の「WiMAX2+」に関しては3日間の合計パケット通信量超過による速度制限は撤廃されていません。
本記事では「WiMAXの速度制限」について詳しく解説していきます。
河村亮介(カワムラリョウスケ)
GreenEchoes Studio代表
通信系サービスの比較を専門に自社メディアの運営のほか複数メディアでの執筆監修も担当しています。利用者のニーズに沿ったサービス提案が得意です。最近ではWEBライターの必須アイテムでもあるキーボードの専門家としても活動中。
【お知らせ】2022年7月1日の改正電気事業通信法施行に伴い、掲載サービスの料金プランが大きく変更されている場合があります。随時修正を行なっておりますが、最新のプランについては公式サイトをご参照くださいますようお願いいたします。
WiMAXの速度制限「3日で10GB」「3日で15GB」とは?
WiMAXは月間データ通信量の制限がない高速通信が行えるモバイルルーターのレンタルサービスです。
UQコミュニケーションズ株式会社が提供している「UQWiMAX」の他に、同社サービスを仕入れて再販売している「〇〇WiMAX」というサービスを含めると日本国内でのWiMAXプロバイダは10社以上にも上ります。
全ての大元はUQ WiMAXですので回線品質やサービス提供体制などについてはすべて同一品質です。
異なるのは提供料金形態となっています。
現在WiMAXには従来のWiMAX2+回線を用いた「WiMAX2+」とWiMAX2+回線に加えて、au回線も標準で使えるようになった「WiMAX+5G」の二種類があります。
WiMAX+5Gでは、auの5G回線が使用可能となったことよりも、auLTE回線に追加料金なしで利用できるようになったため、従来のWiMAX2+に比べると屋内での繋がりやすさが格段に改善しました。
ここでは2種類のWiMAXの「速度制限」について解説していきます。
WiMAX+5Gの「直近3日間での合計パケット通信量が15GBを超過した際の通信速度制限」は撤廃
WiMAX+5Gは2021年4月8日にUQWiMAXからリリースされ、2022年現在ではほぼ全てのWiMAXプロバイダで契約することができます。
それに伴ってWiMAX2+からの移行アナウンスが始まり、WiMAX2+の新規受付が終了していることからも今後はWiMAX+5Gが主力サービスとなっていくと考えられるでしょう。
このWiMAX+5Gはリリース当初は「直近3日間の合計パケット通信量が15GBを超過すると翌日18時から26時まで最大1Mbpsに通信速度を制限する」という明確な「回線品質を保証するための速度制限基準」が設けられていました。
WiMAX2+とが「10GB以上」となっていたことを考えると若干利用できる容量が増えた形でしたが、「使いすぎた時の夜間帯に低速化する」という大きなデメリットがネック。
競合サービスであるドコモhome5Gプランが「直近3日間の合計パケット通信量について明記しおらず実質パケット無制限で使い放題」という先手を撃たれたことも背景にあってか、ついに2022年2月1日、WiMAX+5Gの「3日間制限」が撤廃され、「一定期間内に大量のデータ通信のご利用があった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限する場合があります」という文言に変更されました。
なお、この変更はUQWiMAXだけでなく全てにWiMAX+5Gプロバイダで適用されています。
より多くのお客さまにWiMAX +5Gを快適にご利用いただくために、一定期間内に大量のデータ通信のご利用があった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限する場合があります。
<お知らせ>
出典:UQWiMAX公式サイト
これまで直近3日間の通信量が合計15GB以上の場合、通信速度を一律に制限しておりましたが、お客さまのご利用状況をふまえ、速度制限条件などを2022年2月1日より変更いたしました。
持ち運びができるタイプで「実質パケット無制限のような感覚で利用できるサービス」は現時点ではWiMAX+5Gのみです。
WiMAX2+の「直近3日間での合計パケット通信量が10GBを超過した際の通信速度制限」とは
WiMAX+5Gが「実質無制限で使い放題」になりましたが、既存旧サービスである「WiMAX2+」の3日間制限については撤廃されませんでした。
ここではWiMAX2+の直近3日間の合計パケット通信量超過による速度制限について見ていきましょう。
図のようにWiMAX2+では連続する3日間の合計パケット通信量を絶えず記録しており、連続する3日間の合計通信量が10GBを超過した場合、その翌日(4日目)の18時から26時まで最大1Mbpsに通信速度を制限する仕組みとなっています。
逆を言えば速度制限は夜間のみとなっているため、どれだけ使用しても日中はパケット無制限で使えるサービスと言えるでしょう。
しかし、やはり現代人の生活を考えるとインターネットを利用したい時間帯は「夜間」となっており、この3日間合計通信量による速度制限はWiMAX2+の最大のデメリットとなっていたのです。
WiMAX+5Gでこの制限を解除した背景には、旧サービスからの乗り換えを促進したい狙いもあったのではないかと考えています。
WiMAX2+が速度制限されるとどうなるのか?
WiMAX2+のギガ放題プランで3日間の合計パケット容量をオーバーした場合は速度制限がかかります。
制限される時間や速度はこのようになります。
- 制限時間帯|翌日18時ー26時
- 制限後速度|おおむね1Mbps
速度が制限される時間帯は翌日の18時ー26時までの8時間
3日間の合計パケット容量が10GBとなると、翌日の18時から翌々日の深夜2時まで速度が1Mbpsに制限されます。
この時間帯は「ゴールデンタイム」と呼ばれ、ネットワークが最も混雑する時間帯となっています。
仕事を終えて自宅に帰って皆さんがインターネットを楽しむ時間とイメージすると分かりやすいです。
速度制限は18時~26時までの8時間となっているため、それ以外の時間(2時~18時までの16時間)に関しては速度制限の対象にはなりません。
速度制限は「3日間の合計パケット通信量が10GBを超えたときに18時-26時の間のみ制限」となっています。
速度制限後はおおむね1Mbps
通信状況によってはこれより下回る可能性もありますが概ね1Mbps程度に速度が制限されます。
WiMAX2+の「3日で10GB」がリセットされるの時間は日付変更後|速度制限解除はできない
具体的な記載はありませんでしたが、実際に使用してみた中ではWiMAXの通信量がリセットされるのは日付が変更された時点(24時)と見られます。
リセットは「3日で合計通信量が10GB」となっている場合、3日前の通信量がリセットされ、2日前、1日前、当日の通信量の合計になります。
3日で合計10GBとなって速度制限がかかっている状態では、2時ー18時の間では速度制限はありませんが、18時ー26時の間で最大1Mbpsの速度制限がかかり、解除するには日付の変更を待つ以外に方法はありません。
WiMAXではテレワークはできるの?3日で10GBでも可能だが問題は通信速度
Zoomの通信量は1080p画質のグループチャットで1時間当たり1.3GB消費します。
グループチャットであればWiMAX2+では1日2時間程度、WiMAX+5Gであれば4時間程度可能です。
ただし、2時-18時の間は3日で10GBを超過していても速度制限はかかりませんので日中であれば何時間でもテレワーク可能です。
しかし、WiMAX2+はアップロード速度がテレワークに耐えうる速度ではないケースが多いため、テレワークをするのであればWiMAX+5Gがいいでしょう。
「3日で10GB」で出来ること|データ通信と時間
では、具体的に3日で10GB/15GBで何が出来るかということをご説明します。
項目 | どれくらいできるか |
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LINE | LINEトーク|2KB/回→10GBで524万回 LINEでんわ|1GB/55時間→10GBで550時間 LINEビデオ通話|1GB/3.25時間→10GBで32.5時間 |
メール | 500KB程度のメール|10GBで約29,000通 |
WEBサイト閲覧 | 300KB/1ページ|10GBで約34,900ページ |
音楽ストリーミング | AWA(Normal)=50MB/時間|10GBで200時間 |
YouTubeなどの動画 | Youtube(標準画質)=600MB/時間|10GBで16.6時間 |
Zoom会議 | Zoomグループチャット=700MB/時間|10GBで14.2時間 |
WiMAX2+の「3日で10ギガ(GB)」はきつい?オンラインゲームやテレワークは難しい
WiMAX2+では大容量通信を行うオンラインゲームでの使用は難しいでしょう。
また、屋内でのテレワークでの使用についてはアップロード速度が足りず止まってしまう可能性が非常に高いです。
WiMAX2+|速度制限後の通信速度「1Mbps」ではどれくらいのことが出来る?
速度制限1Mbpsというと、大手キャリアが速度超過した後にかかる速度制限と同等です。
1Mbpsで出来ることを列挙します。
項目 | どれくらいできるか |
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LINE | LINEトーク|〇 LINEでんわ|〇 LINEビデオ通話|△ |
メール | 〇※添付ファイルが大きいと時間がかかる |
WEBサイト閲覧 | 〇※画像が多いと若干もたつく |
音楽ストリーミング | 〇 |
YouTubeなどの動画 | 〇※高画質だとカクつく4Kは困難 |
Zoom会議 | × |
WiMAX2+の速度制限を防止するには|端末の通信量カウンターを確認する
WiMAX2+の速度制限を予防・回避するためにはやはり1日あたりの通信量を把握することが重要です。
例えば、3日間で10GBを超過しないようにするためには1日のパケット通信量を「3.3GB以下」に抑えるべきです。
3.3GB×3日間=9.9GB
WiMAX2+で通信制限を回避するためには、まずは端末で1日あたりの通信量を確認する習慣をつけることが重要となるでしょう。
WiMAX+5Gの端末ではビジュアルとして合計通信量が把握しやすくなりましたが、WiMAX2+の旧機種では画面も小さくなかなか確認しにくいというのも事実あります…。
WiMAX+5Gで速度に関するストレスから解放されよう
以上、WiMAXの速度制限がかかる条件について説明してきました。
やはりWiMAX+5Gで「3日間制限が撤廃」されたのはモバイルルーター界隈にとっても非常に大きな出来事だったように思います。
それまで「無線回線でのパケット無制限(のような形のものは)は実現し得ない」と考えていましたが、ドコモhome5Gプランが合計通信量基準を明記せず、実際には基準がかなり緩いことが利用者状況から明らかになったことを受けて、それまでの定説が覆る事態となっていました。
WiMAX+5Gの大幅規約変更はやはりhome5gプランに対抗する策だったように思います。
WiMAX+5Gはスタンダードモードの状態でプラチナバンドを利用できないというデメリットがありますが、通常屋内で利用する分には全く問題ないですし、持ち運べるパケット無制限ライクなモバイルルーターとしては第一選択になるでしょう。