UQコミュニケーションズ株式会社は同社が提供するモバイルルーターレンタルサービス「UQ WiMAX」のサービスページを更新し、2022年2月1日より速度制限条件を変更したことを発表しました。
2022年2月1日から「直近3日間の通信量が合計15GB以上になった場合の速度制限」要件が廃止されたことで、日中だけでなく夜間帯もパケット通信量を気にすることなくインターネットを楽しむことができるようになる可能性があります。
河村亮介(カワムラリョウスケ)
GreenEchoes Studio代表
通信系サービスの比較を専門に自社メディアの運営のほか複数メディアでの執筆監修も担当しています。利用者のニーズに沿ったサービス提案が得意です。最近ではWEBライターの必須アイテムでもあるキーボードの専門家としても活動中。
【お知らせ】2022年7月1日の改正電気事業通信法施行に伴い、掲載サービスの料金プランが大きく変更されている場合があります。随時修正を行なっておりますが、最新のプランについては公式サイトをご参照くださいますようお願いいたします。
WiMAX+5G、通信速度制限撤廃でさらに使いやすく
更新されたUQWiMAX公式サイトには下記の文言が追記されました。
より多くのお客さまにWiMAX +5Gを快適にご利用いただくために、一定期間内に大量のデータ通信のご利用があった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限する場合があります。
<お知らせ>
出典:UQWiMAX公式サイト
これまで直近3日間の通信量が合計15GB以上の場合、通信速度を一律に制限しておりましたが、お客さまのご利用状況をふまえ、速度制限条件などを2022年2月1日より変更いたしました。
2021年4月8日にWiMAX2+に代わるサービスとして「WiMAX+5G」が登場し、標準でau回線(4GLTE(Band1/3)/5G(n78))が利用できるようになったことで屋内での接続性が向上したことに加えて、「3日間で10GB以上で通信制限」がかかっていたものが15GBに緩和されたことで非常に話題になっていました。
その一方で後発の「docomo home5Gプラン」が標準でドコモ回線プラチナバンドや5G回線(ミリ派)を含む全バンド対応して且つ「3日間の明確なパケット通信量超過による速度制限」を明記せず、実際に「ほぼパケット無制限状態」で利用できていた背景もあり、今回の規約変更に踏み切ったものと考えています。
ドコモhome5Gプランに関しては「ホームルーター」のみの提供となっているため契約先住所以外では利用できませんが、WiMAX+5Gであればホームルーター/モバイルルーターのどちらでも持ち運びが可能という利点があるため、home5Gの「持ち運べないデメリット」を解消するサービスとなりました。
持ち運びができる「パケット無制限の感覚で利用できる」モバイルルーターは執筆時時点ではWiMAX+5Gしかありません。
この改訂でますます人気が出そうですね!
UQ WiMAX以外の全てのWiMAXプロバイダで適用される
WiMAXは自社サービスを仕入れて再販売する方式を採用しており、巷に多くある〇〇WiMAXというサービスの大元は「UQ WiMAX」といなっています。
よって、サービス提供料金などは販売する代理店プロバイダによって異なりますが、基本的な回線品質やサービス内容はUQWiMAXに準じているのです。
よって、今回の3日間制限の撤廃はすべてのWiMAXプロバイダで適用されるものと見られます。
WiMAXはモバイルルーターの第一選択肢になるか
以上、WiMAX+5Gの3日間合計パケット量超過による通信速度制限が変更されたことについてお伝えしてきました。
規約が変更されたからといって、「パケット無制限」になったわけではなくあくまでも「通信事業者側の裁量で速度制限を実施する場合がある」ということは忘れないでおきましょう。
ただ、それを踏まえても今回の改訂は大容量通信を出先で行いたいユーザーにとっては非常に朗報になったのではないでしょうか。
それまでは大容量ポケット型WiFiと言えば「モバイルルーター」「クラウドSIM」の仕組みを用いた「クラウドSIM型モバイルルーター」が主流となっており、いずれもソフトバンク回線を使用したサービスで決して通信速度は速いとは言い切れませんでした。(ただし、4K動画の視聴や大容量データのダウンロード以外は問題なく使用できる)
ここに「高速高品質回線でパケット上限の緩い持ち運びが出来るWiMAX」が突如出現したわけですので、人気にならないはずがありません。
今回のニュースはモバイルルーター界隈に大きな衝撃を与えたことでしょう。