クラウドSIMの仕組みを採用したWiFiルーターサービスとしては後発組である「NC W-Fi」は株式会社NEXT_ONEが運営しています。
やはりモバイルWiFiルーターをを検討している皆さんが気になるのが通信速度でしょう。
NC Wi-Fiの端末はレンタルではなく買取となっています。
縛り期間・端末割賦金があるWiFiルーターですので契約の際には十分な検討が必要です。
本コンテンツでは、24時間を10分置きに7日間の速度測定結果を掲載しています。
【公式】【 NC WiFi 】
〈注意書き〉
計測に用いた端末はメーカー様から貸与していただきました。この場を借りてお礼申し上げます。
本測定は公平性を期すために測り直し等は一切しておりません。他テストと同様の環境で計測しています。本テストは通信速度を保証するものではございません。
通信速度は計測場所や条件によって大きく変化します。あくまでも参考までにして頂けたら幸いです。
測定地域は新潟市中央区です。
【お知らせ】2022年7月1日の改正電気事業通信法施行に伴い、掲載サービスの料金プランが大きく変更されている場合があります。随時修正を行なっておりますが、最新のプランについては公式サイトをご参照くださいますようお願いいたします。
テスト条件|NC Wi-Fi
通信速度テストの実施条件は下記の通りです。
- 同一場所での測定
- 自動計測ツールを用いて10分おきに24時間計測
- 測定期間:2020年10月28日8時~11月3日23時50分
- 有効試行回数(n):960回
通信速度テスト測定結果
速度測定においては下記の項目についてデータ処理を行いました。
- キャリア回線接続率|一定のキャリアにどれくらいの割合でつながるか
- 下り高速回線接続率|下り10Mbps以上の計測データ割合
- 上り高速回線接続率|上り2Mbps以上の計測データ割合
- 接続キャリア別|高速回線接続割合
- 下り速度中央値|速度のばらつきの中での目安値
キャリア純回線(ドコモ/au/ソフトバンク)接続率=100%
測定した結果を解析したところ、全施行でISP=インターネットサービスプロバイダは「Softbank BB Corp」となりました。
NC Wi-FiはクラウドSIMの仕組みを用いたWiFiルーターです。
クラウドサーバー上の物理SIM情報を端末にダウンロードして仮想SIMとして通信を行う仕組みです。
仕組み上はトリプルキャリア接続が可能ですが、実際に接続されるのはSIMプール上の物理SIMカードとなります。
当サイトでは同一拠点で定時計測を実施しています。
同一拠点においては電波状況が変わらないため概ね同一接続先となる場合が多いです。
接続キャリア別|高速回線接続割合
キャリア別の下り・上り速度のデータ解析結果です。
ソフトバンク以外の接続はありませんでした。
上記のようにダウンロード速度に関しては下り中央値が19.9Mbpsとなっており、非常に高速通信が可能です。
下り高速回線接続率=91.8%
接続試行回数960回のうち、下り通信速度が10Mbps以上となった割合は91.8%でした。
また、下り15Mbps以上の結果は79.5%となりました。
測定結果の約8割が下り15Mbps以上を記録しているという結果となり、全時間帯を通して安定した通信速度が確保できました。
上り高速回線接続率=37.4%
接続試行回数960回のうち、上り速度2Mbps以上となった割合は37.4%となりました。
上り速度が2Mbps以上というのは、動画配信サービスの利用での最低速度となっています。
Zoomなどのオンラインチャットではこの数値が必要です。
下り速度が非常に高速ですが、上り速度は十分でない結果となったため、オンラインチャットメインでの利用は難しいかもしれません。
下り速度中央値:19.9Mbps
無線通信における回線速度というのは、刻一刻と絶えず変化しているものです。
また、計測時間帯によっても大きく数値が異なります。
1日の計測データを平均化して出す方法も用いられますが本来であれば「振れ幅が大きくばらつきがある数値」に対しての統計方法には「箱ひげ図」を用います。※ドコモの測定方法を参考にしています。
箱ひげ図では主に中央値を中心とした上下に伸びる箱の上端と下端の数値を参考にします。
上端から下端にかけては通信速度のおおよその振れ幅を表しています。
WiFiルーターで最も重要になる下り速度の回線中央値は約「19.9Mbps」となりました。
高速回線接続率と合わせてみても、全時間帯を通して安定した高速通信が可能です。
Ping値について
Ping値では上端が71ms、中央値が42.0msとなりました。
これは平均的な数値となっています。
下り中央値について
下り速度の最高値は35.23Mbpsでした。
回線中央値からの上下の青枠が少ないということは、速度の振れ幅が少ないことを意味しています。
上り中央値について
上り速度については1.5Mbpsを境に分布していることがわかりました。
残念ながらアップロード速度に関しては十分とは言えません。
動画配信を自分でやりたい人には不向きでしょう。
通信速度測定データの考察
最後に1週間の計測データ、および1日ごとの速度データを掲載します。
(タップして拡大できます。)
2020年10月28日~11月3日までの結果まとめ
このように測定日や時間帯によって振れ幅はあるものの、サーバー側での速度制限がなされている形跡はありませんでした。
多くの測定結果が下り10Mbpsラインを上回っていることからも、安定した高速通信が可能と言えます。
一方で上り速度に関しては回線中央値が1.5Mbps程度となっており、動画配信目的として用途には向かない可能性があります。
著名な混雑時間帯での速度低下に関しては見られませんでした。
測定結果は下記からダウンロード可能です。
NCWiFi Speedtest – NCWiFiSpeedtest
各日ごとの個別計測結果
まとめ
以上、NC Wi-Fiの通信速度の測定結果でした。
下り速度に関しては非常に優秀なサービスといえるでしょう。
通信速度に関しては、公式発表ではベストエフォート方式を採用しており、本記事の結果の限りではありません。
各個人の計測環境によって大きく数値は変化します。
本測定結果に関してはNCWiFiの通信読度のすべてを反映するものではございません。
あくまでも参考としていただければ幸いです。
【公式】【 NC WiFi 】