キャリアメールの持ち運び実現はいつから?MNPでも持ち運び・引き継ぎ可能になる時期について
ドコモ・au・ソフトバンクからオンライン専用プランがリリースされて話題に登ることが多くなってきた「キャリアメールの持ち運び」ですが、2021年12月16日からNTTドコモを皮切りにスタートしました。
これにより、現在お使いのキャリアメールを引き継ぎ(持ち運び)できるようになったため、これまでのメールアドレスを変更することなく維持することが可能になりました。
- NTTドコモ|2021年12月16日〜「ドコモメール持ち運び」
- KDDI(au)|2021年12月20日〜「auメール持ち運び」
- ソフトバンク|2021年12月20日〜「ソフトバンク/ワイモバイルメール持ち運び」
携帯電話会社の乗り換えると「キャリアメールが利用できなくなる」ことを嫌い乗り換えを躊躇していた方にとっては朗報でしょう。
また、キャリア提供のオンライン専用プランについてもキャリアメールの利用ができませんでしたが、各社が提供を開始する「キャリアメール持ち運び機能」を利用すればahamo,povo,LINEMOといったオンライン専用プランでもキャリアメールが利用できるようになります。
各キャリア共に別途手続きが必要で、月額費用は330円(税込)※となります。
※ソフトバンクに関しては年間3,300円で2022年夏頃以降は月払い(330円(税込)/月)も選択できるようになる模様
2021年12月16日からドコモを皮切りにスタートし、12月20日からau/ソフトバンク/ワイモバイルでも提供開始。
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キャリアメールの持ち運び・移行の実現はいつから?
通信事業者を乗り換える際、その通信事業者から提供されていた「キャリアメール」についても使用できなくなることはご存知ない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
現在ではLINEが普及したことにより、メールを使ったコミュニケーションは縮小傾向にありますが、やはり各種サービスの登録にはメールアドレスが必要な場合が多くあります。
総務省「携帯電話の乗換え等サポートワーキンググループ」の調査によると、「スマホ乗り換えをしない理由」に「メールアドレスが変わるため」と回答した方は12%となっており、やはりLINE全盛と言えどキャリアメール需要というのは一定数存在します。
使っている携帯電話会社の所属歴が長いほど、キャリアメールで様々なサービスを登録している可能性があり、それが急に使えなくなることで日常生活に支障をきたす可能性もないとは言い切れないでしょう。
特にクレジットカードや金融機関、スマートフォンを使ったバーコード決済で使用していた場合、フリーメール等に変更しておかないとサービス自体が使用できなくなる可能性があるため、キャリアメールが使えなくなる=スマホ乗り換えをしないと考えるケースが多くあるようです。
これによって、乗り換えが阻害されているとし、総務省2021年10月に出しアクションプランの中で「キャリアメールの持ち運び」について検討しており、2021年12月16日にドコモを皮切りに「キャリアメール持ち運び」が実現しました。
遅れる形で12月20日からau/ソフトバンク/ワイモバイルで提供が開始されました。
キャリアメール持ち運びの申請方法はこちらの記事をご覧ください。
番号そのまま乗り換え(MNP方法)はこちらの記事をご覧ください。
検討されていたのは「送受信共に現在の端末で可能」な変更元管理方式
初めに検討がされたのは2021年1月27日に開催されたスイッチング円滑化タスクフォース(第4回)です。
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あなたにぴったりのスマホプランは?
検討されていたのは下記の2つの方式です。
変更元管理方式(採用)|契約しているキャリアのメールアドレスを外部メールアドレスとしてスマートフォンに登録することで、Gmailと同じような形で乗り換えた後も引き続きキャリアメールでの送受信ができる。メールアドレスの管理は変更前のキャリアが行う。今後サービス設計が必要で開発には1年程度かかる。利用費用については利用者から回収する仕組みが検討。
転送方式|キャリアメールアドレス宛に来たメールを、通史事業者を乗り換えた後に使用するメールアドレス宛に転送することで、メールの受信のみが可能となる。送信時はキャリアメールを使用することはできない。サービス設計が必要で開発には1年程度かかる。利用費用については利用者から回収する仕組みが検討。
当初の思惑通り、変換元管理方式が採用されたため、IMAP対応メーラーが標準搭載されているiPhone /iPad/Androidの標準メールアプリでキャリアメールが利用できるようになりました。
キャリアメール持ち運び実現のまでの報道
時事通信の報道によると、6月23日に首相官邸で開催された公明党の竹内譲政調会長らから携帯電話料金の適正化などを求める提言を受け取った際に、携帯電話会社を乗り換えても同じメールアドレスを利用できる仕組みについて、来夏までにとしてきた導入時期を早め、年内の実現を目指す意向を示しました。
また、これを受ける形で、朝日新聞デジタルではNTTの株主総会で、ドコモの丸山誠治副社長の発言として
「前向きに早期に進める」
引用:https://www.asahi.com/articles/ASP6S52NRP6SULFA012.html
と発言したことを報じました。
続く6月25日に行われた武田総務大臣の定例記者会見において、「キャリアメールについては年内の持ち運び実現を目指して携帯電話市場の公正な競争環境の整備にしっかりと取り組んでいく」との方針が示され、今回の2021年中の実装を実現した形となりました。
問: 一昨日の23日に菅総理から、携帯電話のメールアドレス、キャリアメールの持ち運びについての発言がありました。スイッチング円滑化タスクフォースでも既に報告書が出ているところではありますが、今回の取組の意義と、今後どのように進めていくか、もう少し詳しく教えていただけないでしょうか。
答: 事業者や料金プランを乗り換える際に、キャリアメールの持ち運びができないことで乗換えをためらう利用者が一定程度存在しており、結果的に公正な競争の阻害要因となっております。
https://www.soumu.go.jp/menu_news/kaiken/01koho01_02001039.html
こうした問題意識から、キャリアメールの持ち運びの実現に向けて、有識者会議において技術的な検討が行われ、「今年中を目処に、できる限り速やかに実現することを目指す」との報告書が5月にまとめられました。
この報告書を受けて、携帯電話各社において、年内の持ち運び実現を目指して調整が進められていると承知をしております。引き続き、携帯電話市場の公正な競争環境の整備にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
なぜLINE全盛期に「キャリアメール持ち運び」なのか?
MMD研究所の発表によると2021年3月時点でのキャリアシェア率は89.6%(NTTドコモが35.0%、auが24.5%、ソフトバンクが15.7%、楽天モバイル(Rakuten UN-LIMIT)が4.0%。キャリアサブブランドのY!mobileは7.2%、UQ mobileは3.2%)となっていることが判明しています。
これまでは、キャリア間の乗り換えではキャリアメールが乗り換えた瞬間に使用できなくなり、キャリアから格安スマホ事業者に乗り換えた際も同様に使用できなくなっていました。
キャリアユーザーは、乗り換えることなく同一の通信事業者を使用し続けているユーザーが大多数いると筆者は考えており、契約時に取得した「キャリアが発行した」メールアドレスを用いて、さまざまなサービスに登録している可能性があるため乗り換えられないという現実があったものと思われます。
現在では、LINEでのコミュニケーションが主流となり、メールアドレスを使用する人はわずかかもしれません。
しかし、それらアプリの登録に使用されているのが「メールアドレス」です。
登録したメールアドレスを変更しないままそのメールアドレスが失効してしまうと、2段階認証による本人確認ができなくなり、結果としてさまざまなサービスが使えなくなるというデメリットがあることはあまり知られていません。
長年キャリアメールを使い続けてきた人が、全ての登録したサービスを把握しているとは到底考えられないこともあって、「怖くて乗り換えられない」という声が当サイトにも寄せられています。
しかし、今回の「メール持ち運びサービス」が実装された事で、さらなる乗り換え促進効果が期待されます。
キャリアメール持ち運びの申請方法はこちらの記事をご覧ください。
番号そのまま乗り換え(MNP方法)はこちらの記事をご覧ください。
キャリアメール持ち運びの実現で「スマホ乗り換え」促進を期待
キャリア本体には低容量プランの料金がサブブランドやMVNOと比較しても高額に設定されており、キャリアがリリースしたahamo、povo、LINEMOといったオンライン専用プラン/ブランドや格安スマホに乗り換えた方が安価になるのは目に見えています。
「乗り換えができない」理由として、キャリアメールを第一にあげる人は少なくはないでしょう。
節約の第一歩は「固定費の削減」というのは各方面でも言われていることです。
収入を増やすよりも即効性があることから、携帯電話会社を乗り換えることで家計の支出を減らし、その分の費用が世間に出回ることで経済活性化のメリットも期待できるでしょう。
こちらの記事では詳細なキャリアメール持ち運び方法について解説しています。合わせてご覧ください。
当サイト独自機能「スマホ乗り換え相談所オンライン」では、チャート方式であなたにぴったりの携帯電話料金プランを案内する仕組みですので是非ご活用下さい。
携帯&スマホ乗り換え手順を解説|格安スマホに番号そのまま(MNP)で通信費を節約
キャリアメール引き継ぎに関するよくある質問
- ahamoを契約しても今まで使っていたキャリアメールはそのまま使えますか?
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ドコモのオンライン専用プラン「ahamo(アハモ)」でも今まで使っていたキャリアメールをそのまま利用することが可能です。ただし、契約している携帯電話会社で所定の手続きが必要です。詳しくはこちらをご覧ください。
- LINEMOはいつからキャリアメールが使えるようになりますか?
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ソフトバンクのオンライン専用サブブランド「LINEMO(ラインモ)」では、3キャリアのメール持ち運びが2021年12月に実現したことにより、すでに利用できるようになっています。元々利用していたキャリアメールをそのまま使うためには契約している携帯電話会社で所定の手続きが必要です。詳しくはこちらをご覧ください。
- povoはいつからキャリアメールが使えるようになりますか?
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auのオンライン専用プラン「povo2.0」では2021年12月からすでにキャリアメールの利用が可能となっています。auのメールアドレスだけでなく、ドコモ、ソフトバンク、ワイモバイルのキャリアメールアドレスが利用可能です。元々利用していたキャリアメールをそのまま使うためには契約している携帯電話会社で所定の手続きが必要です。詳しくはこちらをご覧ください。
- 携帯電話を乗り換えてもメールアドレスを維持できるようになったと聞きましたが本当ですか?
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本当です。2021年12月にドコモ・au・ソフトバンクで「メール持ち運び」サービスがスタートしたことで、どの携帯電話会社でも元々使っていたキャリアメールアドレスがそのまま使えるようになりました。番号そのまま乗り換え手続き(MNP)を行うことでメールアドレスが電話番号を維持しながら携帯電話会社だけ乗り換えることができます。