ahamo(アハモ)大盛りオプションリリースで100GBポケット型WiFiは絶滅しそう
2020年3月26日にドコモの新料金プラン「ahamo(アハモ)」がリリースされ、2022年6月9日に「ahamo大盛り」がリリースされました。
ahamoから「大盛りオプション」がリリースされたことで、それまでは非常にデータ単価が安かったモバイルWiFiルーターの立ち位置が変わりそうです。
本記事ではahamoとahamo大盛りオプションのリリースを受けての今後の界隈の動向ついての予測を解説します。
河村亮介(カワムラリョウスケ)
スマホ乗り換えアドバイザー
通信費節約専門家
「あなたにぴったりのサービスを」をコンセプトに活動するスマホ乗り換えアドバイザー。複数メディアでの執筆監修も担当。利用者のニーズに沿ったサービス提案が得意。通信費の削減・節約を進めたい。回線系比較サイト「GreenWaves」運営/WEBサイト運営事業GreenEchoes Studio代表
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ahamo
ドコモの新プラン「ahamo」が安すぎたため、ポケット型WiFiが霞む事態に
2020年3月にahamoがリリースされた影響で、月間20GBクラスの競合格安SIM(MVNO)が大きな打撃を受けて、MVNOシェアが10%を割り込むフェーズも見られました。
2022年3月時点のシェアはMNO4社が90.1%(オンライン専用プランは7%、サブブランドは14.1%)*となっており、現在でもMVNOシェアは伸び悩んでいます。
※参考:MMD研究所
そして2022年6月9日に「ahamo大盛りオプション」がリリースされたことで、スマホ界隈だけでなく、ポケット型WiFi界隈のシェアも大きく変えそうな事態となってきました。
ahamo概要
ahamoが競合MVNOと低容量ポケット型WiFiのシェアを奪う
ポケット型WiFiはそれまでは月間100GB上限にプランが主流でしたが、契約件数が右肩下がりとなってきた(要するにそれくらいのニーズのユーザーすべてに生き渡ったため飽和した)ため、新規ユーザー獲得に低容量プランをリリースしてきていました。
2022年3月にリリースした「それがだいじWi-Fi」の変化が物語っています。
ahamoやそれに競合する格安SIM事業社で月間20GB上限最安値のLIBMOと月額費用などを比較してみましょう。
ahamo | LIBMO | それがだいじWiFi | |
月額費用(税込) | 2,970円(税込) | 1,991円(税込) | 2,970円(税込) |
月間パケット上限 | 20GB | 20GB | 30GB |
契約事務手数料 | 無料 | 3,300円(税込) | 3,300円(税込) |
契約期間 | なし | なし | なし |
契約解除料 | なし | なし | なし |
音声通話 | 5分間まで無料 | 2,926円 10分間まで無料 |
– |
参考 | ahamo | LIBMO | それがだいじWi-Fi |
おそらくそれまでは、格安スマホやキャリアの最低プランと、月間20GB上限のモバイルWiFiルーターを組み合わせて使用することで通信費の節約が図れる計算でしたが、ahamoやその他のオンライン専用プラン、格安スマホ事業者の20GB上限プランの値下げによって、その存在意義が薄れてしまいました。
さらに注目すべきは、5分までかけ放題でよければ格安スマホで月間20GB使用できるLIBMOですらも、それほど変わらない料金プランとなっています。
これでは、月間20GB+ちょっと電話したいニーズの方は、各社格安スマホ事業者よりもahamoを使用した方がお得ということになります。
ahamo大盛りオプションリリースで月間100GB上限のポケット型WiFiの需要もなくなる
特筆すべきは2022年6月9日から「ahamo大盛りオプション」がスタートし、月額4,950円(税込)で月間100GBの利用が可能になったことです。
それまで「キャリアパケット無制限プランまではいらないから格安SIMとポケット型WiFiを組み合わせて使おう」と考えるユーザーの受け皿になっていた「月間100GBプランのポケット型WiFi」のポジションとahamo大盛りオプションの立ち位置が被ってきます。
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あなたにぴったりのスマホプランは?
月間100GBまで使える「クラウドWi-Fi」は契約期間縛りなしで月額3,718円(税込)です。
ここに維持費の安い「OCNモバイルONE」500MB /月コース(550円(税込)/月)と組み合わせると月額4,268円(税込)で月間約100GB利用可能です。
前者は「格安スマホ」と「ポケット型WiFi」の2つが必要でしたが、ahamo大盛りオプションであればスマホの契約を変更するだけで済むのです。
「スイッチングコスト」で考えれば当然、ahamoに乗り換えて大盛りオプションをつけた方が圧倒的に「楽」でしょう。
通信速度や安定感で見てもやはりドコモ回線には到底敵いません。
データ単価で見ても一目瞭然です。
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ahamo(アハモ)はSIMカードだけをモバイルWiFiルーターに入れて使えるか?
理論的には可能です。 ahamoもドコモの料金プランの一つですので、APN設定をモバイルWiFiルーターにしてしまえば使えるはずです。
代表的な設定項目名 | 設定値 |
---|---|
APN名、アクセスポイント名 | spmode.ne.jp ※好きな名前でOK |
APN、APN設定 | spmode.ne.jp |
ID、ユーザーID、ユーザー名 | spmode |
Password、パスワード | |
認証タイプ、PPP認証タイプ、暗号タイプ | CHAP |
APNプロトコル | |
APNタイプ |
しかし、公式サイトで「使用できる端末・できない端末」について触れていることからも、モバイルWiFiルーターでは何かしらの制限がかかって通信ができない可能性があります。
それであれば格安スマホ各社のデータSIMをモバイルWiFiルーターに入れて使う方法のほうが確実でしょう。
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まとめ|ahamo大盛りオプションで通信費の節約が可能
以上、ahamoリリースに伴うポケット型WiFiの立ち位置の変化について触れてきました。
このように「ahamo」はスマホ業界だけでなく、近接するポケット型WiFiのシェアまでも奪うほどに強烈なサービスとなったと言えるでしょう。
特に「月間パケット通信量が100GB以下でキャリアパケット無制限プランを使用している」方は現時点ではahamo大盛りオプションがおそらくは最適解です。
この業界、いつ見ても慌ただしく目が離せませんね!
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ahamoなどのオンライン専用プランに関しては契約に際して注意が必要ですので下記記事も参考にしてください。
合わせてスマホ乗り換え相談所オンラインもお使いください。
携帯&スマホ乗り換え手順を解説|格安スマホに番号そのまま(MNP)で通信費を節約
サービス内容について
- ahamoでは、キャリアメールなど⼀部ご利⽤できないサービスがあります。
サポートについて
- ahamoはお申込みからサポートまで、オンラインにて受付するプランです。ドコモショップなどでのサポートを希望の場合は、「ahamoWebお申込みサポート(※2)」(税込3,300円)を利⽤してください。申込み時の端末操作は自分で行う必要があります。また、端末初期設定およびデータ移⾏などはサポートの範囲外となります。
- 端末初期設定およびデータ移⾏の補助を希望の方は「初期設定サポート(有料)(※3)」の申し込みが必要です。
※2お客さまのご要望に基づき、ahamo専⽤サイトからのお申込みの補助を⾏うものです。 ※3お客さまのご要望に基づき、ahamoアプリおよび専⽤サイトからのお⼿続き補助を⾏うものです。
オンライン手続きについて
- サイトメンテナンス中など、受付出来ない場合があります。
月額料金について
- ahamoは20GB使えて2,970円/月(税込)となっていますが、別途機種代金が必要です。
国内通話料金について
- 5分超過後は、22円/30秒の通話料がかかります。「SMS」、他社接続サービスなどへの発信は、別途料⾦がかかります。
海外パケット通信について
- 15⽇を超えて海外で利⽤される場合は速度制限がかかります。国内利⽤と合わせての容量上限です。
端末の契約について
- 利⽤予定の端末がドコモで提供している通信⽅式とは異なる通信⽅式のみに対応している機種の場合、またSIMロック解除がなされていない場合についてはahamoの利⽤はできません。利⽤中の機種が対応しているかはahamoサイトにて確認してください。
SIMカードの契約について
- MNP予約番号を取得のうえ、ahamoサイトからMNPによる新規お申込み⼿続きが必要です。